2010-11-28

誕生日パーティー

今日は30歳の誕生日パーティーでした。



と言っても、わたしのではありません。
Carlosが勤める学校の先生の娘さんが、誕生日パーティーを開くという話を聞いたので
参加させていただいたのです。

                                          
                                          
こちらがその先生です。
初対面なのに、生活のことや仕事のことなど
いろいろアドバイスをくださるステキな方でした。
                                          
                                          
                                          
お母さんもステキですが、娘さんも負けていません。
娘さんは、
30という節目の歳に盛大なパーティーをしたいと以前から考えていたようで、
この日のために貯金して、計画していたのだそうです。
今日はその計画がみごとに実現し、
集合住宅地のパーティールームに
家族、友人、親戚、近所の人(総勢約90人だそう)などが集まる
披露宴かと思うくらいの大規模なパーティーが行われました。
                                                             
今日の会をとおして
家族に対する意識がブラジルと日本では大きく異なるなと改めて感じました。

                                          
                                          
誕生日の歌を歌うときにケーキの前に立つのは、
主役一人ではありません。
隣に並ぶのは、友人でも恋人でもなく家族です。
                                          
                                          
                                          
日本だと、それぞれに仕事が忙しくてなかなか全員でそろうことが難しいと思います。
その点、こちらでは休日に家族がそろって食事したり出かけたりすることが多く、
さらには親戚も交えてゆっくり過ごすことも珍しくないです。
こういうブラジルの習慣、いいなぁと思います。
                                                             
今日はとっても貴重な経験ができました。

2010-11-24

新記録出ました

今日、最悪なことが起こりました。

健康診断を受けに病院へ行ったのですが、
今まで見たことのない数字が、体重計の窓に現れたのです。
しかも、身長まで過去最高記録でした。
足の裏にまで脂肪がついたのかなあ。

ショックが大きすぎて、今日はこれ以上書けません・・・。


2010年が終わる前に、-5㎏を目標にします!!

2010-11-23

出会いっておもしろい

今週は、ブラジルに派遣されているボランティアが一堂に会しての研修が
サンパウロ市内で行われています。
研修内容も大切ですが、
久しぶりに同期に会って近況報告や意見交換ができる大切な一週間です。

今日は、
横浜研修期間に同じ訓練施設で知り合ったブラジルの方たちと再会するチャンスに恵まれ
楽しい時間を過ごすことができました。




初めて行った
ブラジルのカラオケ 。

リベルダージにあります。

日本の歌も
たくさんありました。







歌いたい曲が決まったら、
番号をこの紙に書いて
店員さんに渡すシステム。

自分の番が来たら名前を呼ばれます。






ステージの隅にいるこの人が、
手作業で曲をかけてくれます。
キーの上げ下げも、全部この人に言って
変えてもらいます。
とってもアナログ!!!




ステージでは、
みんな思い思いに歌っていました。
写真は、「ローラ」を熱唱する
Bernardoさんです。

大会や教室では
最近よく歌っていますが、
こういうカラオケはとても久しぶり。
5か月ぶりかな。

すごく楽しかったです♪♪♪




そして、今日とても驚いたことがあります。




この写真の方は、
横浜に研修で来ていました。

といっても、横浜にいたころは
会ったことも話したことも
ありませんでした。
                               

ところが・・・



いろいろ話しているうちに、思わぬ事実が発覚。
「わたし、ここの近くのカラオケ教室に通ってるんです。佐賀県人会。」
「ああ、知ってるよ。父が土曜日によく行くから。バンドの練習で。」
「え、何の楽器ですか。」
「ドラムだよ。NAKバンドの。」
                                                             

Nossa---!!!
NAKバンドと言えば、先日のナマオケ大会で演奏してくださったバンドです。
                                                             
人のつながりって、とっても不思議だなぁと感じました。


サンパウロでは、自分から動かないとなかなか人間関係が広がらない一方で、
ちょっと動くと意外なつながりが出てくるというおもしろさもあると思います。
人との出会い、大事にしたいです。

                                                             
ボランティアの仲間との出会いも一生ものだと思うので、
この一週間の研修でたくさんの仲間と話をしたいです。

2010-11-17

ついに!!

社会人になってすぐの頃からの夢、
「30の誕生日に生まれ年のワインを飲む」が実現できそうです!!

この節目の年を異国の地で迎えることが決まってから、
どうやってワインを探そうかずっと考えていました。
日本でのように、ネットや試飲会で探すのは少し不安…。
お店もよくわからないし…。

いくつかのショッピングセンターの中にあるワイン専門店に行ってみましたが、
どこのお店でも、「そんな古いのは置いてない」と言われます。





ですが、
今日の社会見学で訪れた市営市場に、運命の出会いはありました。
前に、市営市場には豊富な種類のワインがあると聞いたことがあったのを思い出し、
わずかな自由時間の隙に、ふらっと寄ってみました。
「1981年に作られたワインを探しています。」
恐る恐る言ってみると、
「あるよ!!」
笑顔の即答が返ってきました。
しかも、赤・白両方!!





両方買いたかったけど、
お財布と相談して
赤のみにしました。
スペインのワインです。

確かに、1981年!!






ちょうどボジョレー解禁で、ワインに注目が集まる時期だし、
タイムリーなお買い物ができました。
この栓を開ける日が今からとっても楽しみです♪♪♪













店員さんと記念撮影。

社会見学⑤

今日は7年生の生徒と一緒に社会見学へ。
前から行きたかったコパン・ビルを見ることができました。

コパン・ビルとは、高さ140m、面積はサッカー場12個分というSP市を代表する建築物。
設計者は、首都ブラジリアの都市計画を一手に担ったオスカー・ニーマイヤーです。
上から見ると、シェラトンホテルみたいにS字型になっています。

さて、これは一体何の建物かというと、実は巨大なアパートなのです。
5000人が住んでいるらしいです。







部屋は、
1Kサイズから
3LDKまでいろいろあって、
A~Fまでのブロックに
分かれています。











1階部分には、
レストランや美容室、
服や靴のお店など、
何でもそろっています。
教会まであるので、
ここの住民はこのビルの中で
生活できそう。
まるで小さな町です。










今回は、
Bブロックのエレベーターを使って
屋上まで登りました。

30階以上あるので、
上から見下ろすとちょっと恐ろしいです。
















屋上からの眺めは
とてもきれいでした。
ビルの向こうにまたビル。

SPはすごいところです。








コパン・ビルだけでなく、LUZ駅周辺にも行きました。






以前訪れたときは
外観しか見なかったSala São Paulo。
今回は
じっくり見て回ることができました。











ここのホールでは、
月に何度か無料で
オーケストラの演奏が聴けます。

SPのオーケストラは
世界で5番目だそう。
ぜひブラジルにいる間に
一度は聴きに来たいです。





今日は、何人かの演奏家が練習していて、
久しぶりにオーボエやコントラバスの音色を聴いて、とっても癒されました。




それから、ポルトガル語美術館にも行きました。
ここも以前訪れたことがある場所です。
前は入らなかったシアターを体験し、感動しました。
いろんな仕掛けがしてあって、
ポルトガル語がまだよく分からないわたしでも楽しめました。オススメの施設です!!





これは、シアターの中で紹介された詩です。
ondaは「波」
andaは「歩く」とか「動く」とか
aondeは「どこへ」
aindaは「まだ」とか「さらに」とか

こういう言葉遊びみたいなのは
すごく好きです。
とくに日本語はそのバリエーションが豊富で
奥が深い言語だと思います。

ブログタイトルも、それを意識したつもりです。





ポルトガル語がもっとうまくなって
言葉あそびができるようになったら楽しいだろうなと思いました。



まだまだSP市内にはおもしろい施設がたくさんあります。
いろいろ発掘しようと思います。

2010-11-16

水曜日

水曜日は授業がない日なので、教材研究や自分の勉強にあてています。
                                                             
先週の水曜日には、
ブラジル日本語センターと国際交流基金の図書館に行ってきました。
こういう施設にすぐ行けるのは、サンパウロ派遣の大きな利点です。



                                 

ブラジル日本語センターは
地下鉄ana rosa駅の近くです。

日本語教育に関する
さまざまな研修を行ったり
教材の販売をしています。








折り紙、カルタ、
絵教材などが豊富に
そろっています。






                                     

教科書や副教材も
たくさんありました。                                      
わたしの授業では
まだ教科書が決まっておらず、
いろいろ検討中です。





                                  

こちらは「連想ひらがな表」。
ひらがなの発音を
ポルトガル語の単語に基づいて
表したものです。




                                       
外国の子どもにひらがなを教え始めてみて、
あらためてその難しさを実感しているこの頃。
例えば、「る」で始まる日本語。
何を思い浮かべますか??
条件は、子どもにわかる単語で、外来語でないものです。
                                                             
これがなかなか無いのです。
日本の子どもを対象にしたひらがな表では、「るすばん」が圧倒的に多いです。
でも、ブラジルではお手伝いさんやベビーシッターを雇っている家が多く、
子どもが「るすばん」を日常的に経験しているかというと、難しいです。
そんなとき、この「連想ひらがな表」のlua(ルア:月)で「る」の音を覚えた方が、
和語・外来語の枠にとらわれずに教えられるし子どもも分かりやすいのかなぁ。
いろいろ模索中です。


                               


そして、
今回わたしが購入したのはコレ。
ブラジル国歌の本です。

ポルトガル語の歌詞と
日本語の歌詞が載っている
ユニークな楽譜。





週1回、国家を歌う時間があるのですが、
何度歌っても未だに覚えられず苦労していたのです。
ブラジルの国家、ものすごく長いです。というより日本が短すぎるのかも。
これで覚えられるかな。





歌詞だけでなく、
詩がつくられた背景も
まとめられています。







                                       
さらには
ポルトガル語の解説まで。

これだけの内容で
R$10(500円くらい)でした。
とてもいい買い物をしました。




ブラジル日本語センターを出た後は、パウリスタ通りにある国際交流基金へ。
ここは7月の研修でも訪れた場所で、日本の本や日本語教材(視聴覚教材も)が
たくさんあります。







雑誌や漫画もたくさんあるので、
時間を忘れてつい
読みふけってしまいました。

不思議なもので、
日本にいた頃は読まなかった本も
なぜか手に取ってみたくなります。







今回借りたのはこの2冊。
少し古い雑誌ですが、
おもしろそうな記事が
載っていたので。


国語教育についても
勉強し直さないといけないなぁと
最近実感しています。




わたしにとって、
水曜日は、授業の反省をしたり次の授業案を練る大切な日。
明日の水曜もがんばろう!!
と思ってこのブログを書いていたら、
学校の先生が2人アパートにやってきて
「伝え忘れてたことがある。明日は朝7時集合で社会見学だから。一日中ね。」
Nossaーーー!!!
もう21:30ですけど。。。
「明日は授業準備をしたいのですが…。」
と一応言ってみたものの、
「行くよね?」
と念押しされ、「はい」と言わざるを得ない状況に。


                                                             

行ってきます。

2010-11-13

習いごと 第二弾!!

KUMONに続いて
カラオケ教室に通い始めました。

どうせなら日本で歌ったことのない曲に挑戦したいので、
演歌をがんばって習おうかと思っています。





第一回目は楽譜も音源も
何も持ってなかったので、
貸してもらって歌いました。

全然知っている曲がなくて、
かろうじて分かる
「また君に恋してる」に
挑戦することにしました。








                               


こちらが先生。
演歌の歌い方を
分かりやすく教えて下さいます。











                              

「あ」だけで歌ったり
「だ」だけで歌ったり
いろんな練習方法を
教えていただきました。






                                                             
わたしがカラオケ教室に通うことを決めたのは、
地球の反対側で脈々と受け継がれている日本文化に触れる機会と
様々な世代の日系人の方々と話をする場がほしかったからです。
(勤めている学校の生徒・職員は、非日系の方が圧倒的に多いのです。)


だから、わたしにとっては、カラオケ練習も楽しいですが
空いた時間におやつなどを食べながら話をする時間がすごく貴重なひとときです。




                               
今日は二回目の練習でした。
手巻き寿司を
用意してくださった方がみえて、
みんなでお昼ご飯をいただきました。

いつも一人でご飯を食べているので
なんだかうれしかったです。








お寿司以外にも
煮物とかケーキとか大好物が
いっぱいあって、超幸せでした。

この満面の笑み!!











今日は一品持ち寄りだったので
クレープを焼いていきました。

ジャムもクリームも生地も手作り!!
昨日の夜3時間かけて作りました(笑)



                                   

食事しながら世間話で盛り上がっているうちに、
話題は組織の運営法とか会議のあり方についてとかに発展。
みなさん、とってもアツい方ばかりです!!
だからこそ、
移民100周年を数えても今なお日系社会がこうして息づいているのだなぁと
実感しました。
変わっていかないといけない部分と、変えてはいけない部分の境い目って
とっても難しいです。










お料理を囲んで
カラオケ教室のみなさんと。

2010-11-09

うる星やつら

日本語教室に来ている生徒は、とても活発な子が多いです。
発音練習にもゲーム的な活動にも、元気に取り組んでいます。

ただ、月曜日はテンションが高すぎておさえるのが難しい!!!!
他の学年もそんな感じがするのですが、
土日が明けた月曜日は、休日モードが抜けきれないようです。



さて、昨日はその月曜でした。
いつにも増して生徒のテンションがとてもハイ⤴⤴
こちらの5年生は日本でいう6年生のような感じで節目の年です(年齢は日本より1つ下)。
今週は保護者も見に来る演劇会が企画されていて、
生徒たちはずっと落ち着かずそわそわ&きょろきょろしているのです。
特に男子。
♫ああー男の人って…わたしを悩ませるわ♫
久しぶりにこの歌を口ずさみました。

発音練習を大きな声でしてくれるのは、授業が盛り上がるし楽しいからいいのですが、
私や他の生徒が話しているときにも容赦なくかぶせてくるので、それはもう大変な状況!!
うるさいです。本当に。
何度か中断し、ひきつった笑顔で言い聞かせたけれど、
同じことの繰り返しでなかなか収まらないので
「少し早いけど今日は終わろうね。もし、君たちが次の授業も勉強したかったらおいでね。
ここはみんなで勉強するところだから、私も努力する。協力しようね。」
と言って10分ほど早く授業を切り上げてしまいました。悔しいけど。。。
生徒たちは「続けてよ。」と言っていましたが、
ポルトガル語で生徒の心に響く語りができない今、私の中のライン(善悪や可否の線引き)を
表情と行動で伝えていくしかないのです。
怒ったり怒鳴ったりしても意味ないし。




こういうとき、女子はすごいです。

あいさつが終わり、全員が一旦教室から出て男子が帰って行った後に
女子のうち4人が教室に戻ってきました。

「大丈夫?私たち、今からコルデナドール(主任のような立場)に報告してくる!!」
と元気づけてくれました。
「今回は言わなくていいよ。もしまた同じようなことがあったらお願いするね。」
と言っておきました。

そして、今日。
わたしが教室にいない間に、女子たちが黒板いっぱいにメッセージを書いてくれました。





やっぱり
女子は男子より
精神年齢が高いですね。


                               

でも、
状況を察知して、協力してさっと行動に移してくれた女子も
何事もなかったかのように「Oi!!」と笑顔で言ってくる男子も
どっちも好きです。


                                                             
困ることは多々ありますが、助けてくれる生徒もたくさんいます。
子どものもつ力のすばらしさは、どこの国でも同じだなぁと実感しました。

2010-11-06

不思議発見!!

最近、バスに乗ることが多いわたし。
サンパウロのバスは、ものすごいスピード&大揺れです。
立って乗るのはとてもパワーが要るので、優先席が設置されています。
(座っていても座席から振り落とされそうになるくらいのときもありますが…)

公共交通機関に優先席があるのは、日本の感覚からすると当然のことのよう。
でも、こちらではまだまだバリアフリーが進んでいない部分も多いのです。



先日、ふと優先席の表示に目をやりました。





日本と同じ。
右から順番に、
①車いす
②お年寄り
③小さい子連れ
④妊婦

表示もわかりやすいです。




でも、ここで終わらないのがブラジル。⑤があるのです。


わかりますか??この一番左の表示。







どーん。











そうです。太った人も優先席の対象になるのです。
譲る方も譲りにくいのでは…
そして、譲られた方も気分よく座れないのでは…
などと考えてしまいます。
でも、あまり他人の外見についてとやかく言わない文化の国なので、
微妙な空気が流れることもないのでしょう。


そして、
「サンパウロの地下鉄には肥満者優先席がある」という動画を見つけました。
優先席に関するサンパウロの条例を取り上げた映像が見られます。
リンクがうまく貼れなかったので、キーワード検索してみてください。
とても驚きの事実です。ぜひ。



道はガタガタだし、点字ブロックや手すりの設置は日本に比べて少ないし、
バリアフリーが進んでいないなぁと感じる一方で、
肥満体型の人への配慮は条例にもなるなんて!!!
すごく不思議です。。。

ニッケイパレスにて②

昨日に引き続いて、デカセギについてのシンポジウムに参加してきました。
今日は、
親の仕事の都合で日本で生活することになった
ブラジル人の子どもたちの教育に関する講義があって、とても興味深かったです。




質疑応答の時間は
とても白熱したものでした。
質問というよりは、
持論を延々と述べる方も多く
みられました。
わたしが今まで経験してきた
淡々とした会議とは
全然違う雰囲気でした。





講義内容もよかったですが、
昨年と一昨年の同シンポジウムの内容をまとめた冊子が配られ、
それがまた読み応えのあるものでした。
まだ少ししか読んでいないですが、一部を抜粋します。
浜松学院大学准教授の津村公博先生の発表からの引用です。


質問者:帰国するって親が言い出したのは、いつくらいから?
少  女:8月の終わりに、「12月までには帰るから」と言われ、今月に入ってから
「11月に帰るよ」と言われた。日本に残ってやっていきたいと思ったけど、まだ15歳
だし、なんだかんだ言っても、親がいないと何もできない。
質問者:やっぱり、日本にいたら、仕事の面で将来はないと思う?
少  女:私、親に言われたの。「あんた、どうやって生きていくの?」って。女の子
ひとりのお給料で、家賃払って生活費払って、それでギリギリだって。お父さんは、
日本にいても死ぬまで働けるって言ってる。でも、仕事で何ができるの?って聞か
れたら、やっぱり返事できない。ブラジルからデカセギで来た人が、例えば係長に
なるとかいうことは、ありえない。日本にいても、一生こんな生活しなきゃいけない
んだよ、ってお父さんに言われたの。お父さんは46歳だから、そういうことを言って
るんだなと思った。お父さんは、早くブラジルに行った方がいいって、分かるんだよ。
私は、それに反対するつもりはない。親が行くところについて行くし、できることなら
何でも手伝う。でも、日本で育ったし友達も全員日本にいるし、日本にいたいって
思う。でも最近はブラジルでもいいかなって思い始めてる。でも、日本には友達が
いるから。みんながいて、今の私がいる。私にとってすごく大切な人たちだから、
ブラジルに帰るのは嫌。みんながいなきゃ、私じゃないんじゃないかって…。
私、18歳になったら日本に戻ってくる。成人して自分でビザを取れるようになったら
親がいなくても日本にいられる。だから、それまでブラジルでがんばる。その間に
きっと、今の考えと、たぶんいろいろ変わると思うし、ブラジルが自分にとって本当に
よかったら、そのときはずっとブラジルにいると思う。でも、一度日本に戻りたい。
みんなと会ったり、いろいろなことをしたい。


赤く色を変えた部分を読むと、
「でも」「でも」と、15歳なりに考えて闘っていることがわかります。
日本で暮らすデカセギ子弟の多くが、こうした悩みや葛藤を抱えています。
学校にうまく馴染めない子や、自分の存在意義を見失ってしまう子も多いです。
でも、親は仕事がとても忙しくて、子どもの変化に気づかないことが多いそうです。

こうした現状があることを、もっと知っていかなくてはいけないなと感じます。



そして、
同発表の中には、彼らの多くが退学する理由はいじめ・差別よりも学習意欲の低下だ
とも書いてありました。
教師の役割は大きいです。先生が変わったから学校を辞めている、という例はよく
あります。教師は、彼らに単に知識を伝達するだけではありません。
勉強の楽しみだとか、達成感というのを、一人一人の子どもに伝えていく。非常に熱心な
先生がいて、一緒に学んでいく、知識を伝えるだけでなくて、学び方を教え、学ぶ意味を
教える。そういう先生の中にいると、彼らはきちんと卒業できます。先生が、学習に対する
自己決定、楽しみ、達成感を伝え、それを身につける学習環境があれば、安直に工場に
行かずに、きちんと勉強していくのではと思います。


どきっとしました。
「とりあえず一年間教える」ではなく、「一年間が終わった後、この子がどうなっているか」を
考えていきたいなと強く思いました。
卒業して、黒板も教科書もなくなったときに、その子の中に残っているのが本当の教育だ
というような言葉を前に聞いたことを思い出しました。





なんだか、
今回は字ばっかり
ダラダラ書きました。

最近、
いろいろと
考えることが多いです…。

(←デカセギ写真展の様子)

2010-11-05

ニッケイパレスにて

今日は、授業の後リベルダージまで行って
CIATE(国外就労者情報センター)主催のシンポジウムに参加してきました。





全然知らなかったのですが、
今年は
「日系ブラジル人就労25周年記念」
なのだそうです。








日本にデカセギに来ていたブラジル人の多くが、
昨今の不景気の影響でどんどん帰伯しています。
それでも、まだ日本で働いているブラジル人はたくさんいるし、
これからデカセギに行こうと考えている人もとても多いです。

このシンポジウムは、今後日本に働きに行く予定のある人たちのために開かれたもので、
日本語習得や生活のための知識などの基調講演が今日と明日に渡って行われます。






内容が理解できるか心配で
辞書を持参しましたが、
同時翻訳対応の
ヘッドホンを借りることが
できました!!







講演を聞いていると、自分がいかに何も知らないかということを思い知らされます。

内閣府が打ち出した「定住外国人施策」についても、
今まで詳しく見ていなかったので、改めて勉強する機会がもてました。

下のアドレス参照。
 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
http://www8.cao.go.jp/teiju/index.html




今日は、
ブラジルで10年日本で10年
働いた場合を例に、
両国の社会保障制度や
税金の計算式などが
スライドで説明されました。

わたしにはちょっと難しすぎました。。。






明日は、日本語習得のためのシステムや日本の学校現場などについて
具体的な内容の講演が予定されています。
とても興味のあるところなので楽しみです。


先にも書きましたが、こういったイベントに参加すると
いかに何も知らないかを知るきっかけになります。
本当は、予備知識を蓄えてから参加した方がいいのでしょうが、
いつも参加してから後でいろいろ調べるというパターンになってしまいます。
うーん…何とかしたいです。




☆豆知識☆

リベルダージは誘惑の街。
つい余計なものを買ってしまいます。




今日はキリンビールと「東麒麟」を購入。
両方ともおいしかったです!!

さて、この「東麒麟」、
1934年に発売されたブラジル産の
日本酒なのです。
出資者はあの岩崎弥太郎。
彼の雅号が「東山」だったので、
お酒にも「東」をつけたそうです。




そして、「麒麟」の方は「キリンビール」とは関係はなく、
発音がポルトガル語の「キ・リンド!!」(なんてステキなの!!)と似ているため
「東麒麟」という商品名になったそうです。
これもさっき調べた情報です(笑)




こっちにきて4か月も過ぎればまぁいろいろありますが、
こうしてちょいちょい息抜きしながら頑張ります!!

2010-11-02

最高の幸せ

土曜日に、初めてブラジルの映画館に行きました。

映画が大好きなわたしにとって、休日を映画館で過ごすのは最高の贅沢。
テスト週間で部活の練習がない日に、1日に4作品を観たこともあるくらいです。

さて、こちらの映画館は
日本と同じように、大きなショッピングモールの中にあります。
ポップコーンなどの売店やチケットの買い方は日本と同じですが、異なるのは値段!!

今回行った映画館は、
平日の17:00までがR$10.00(500円くらい)で
平日の夜と休日はR$14.00(700円くらい)でした。
日本だとレイトショーは安くなるのに。やっぱりブラジルは夜型の人が多いのかなぁ。






中はとてもきれい!!

イスがちょっと大きいのと
何の前触れもなしに
いきなり始まる点には
びっくりしましたが、
快適な空間でした。







今回観たのは、10月29日に公開になったばかりの
『a suprema felicidade』(訳すと「最高の幸せ」…かな)というブラジル映画です。



戦争が終わって間もないころの話で、
主人公の男の子が父と祖父の生き方を見ていろいろ考える
というような内容…だと思います。
でも結局2人の生き方をたどって
主人公も同じような未来を歩むのであろうというのが
観終わった後の感想です。




登場人物のうち、女性は泣いているシーンが多く、
男性は楽観的にその場を楽しんでいるシーンが多かったです。
やっぱり男と女は全然違うなぁと、この映画を観て改めて感じました。

10%くらい理解できればいいかなぁというつもりで見始めたのですが、
映像が分かりやすくて60%くらいは理解できたかなと思います。
肝心な部分のセリフがよく分からなかったのは残念ですが、
いろいろ考えることができておもしろい作品でした。


前に授業で見た『フランシスコの2人の息子』と同様、
場面が急展開したり、「結局あの人はどうなったの?」という疑問が多々残る作品でしたが
観終わった後は、「まぁ、がんばろうかな」という前向きな気持ちをもらっているのが
ブラジルらしいなと感じました。
その点、日本映画はつじつまがしっかり合っていて
メッセージ性が強い(というか分かりやすい)作品がとても多いのではないでしょうか。
どちらがよいというわけでなく、両方に良さがあると思います。


で、
後で知ったのですが、この作品はR16でした!!
確かに、暴力,麻薬,性など、衝撃的なシーンがたくさんありました。
日本で公開できるのかなぁ。




とまあこんな感じで
久しぶりに映画を観て心がすっきりしました。疲れもリセットできました!!
映画を観て、日常のことを忘れて作品に入り込んでいるときが
わたしにとって最高に幸せな時間です。
ブラジルにいる間に、たくさんの映画を観たいと思います。

ブラジルにいるみなさん、
この映画を観てみてください!!
そして、ぜひ意見を交換したいです。