2010-10-26

四十六のひらがな

先週末から、ひらがな練習を少しずつ取り入れています。
カリキュラムもテキストもないし、
小学校教諭の経験もないので、どう教えればいいのか試行錯誤の日々です。


アルファベットはたったの26文字。
それに比べて日本語は文字の種類がなんと多いこと!!
ひらがなだけでも46字あるのに、
カタカナ、漢字、アルファベット、数字まで巧みに使い分けて書く日本語は、
外国の学習者から見たら、ものすごく難しいと思います。


だから、
最初は「し」や「つ」などの易しい文字から入ろうとも考えました。
でも、まず母音の一行はひらがな表の基本になるし、
日本語は「あ」「い」=amor(愛)から始まる言語なので心をこめて丁寧に書こうという
勝手な考えによって、母音の5字から始めることにしました。
今後は、画数や字のバランスなどによって、順不同で進めていくつもりです。




なぞり書き用のマスと
点線だけのマスと
何もないマスとが入った
自作プリントを使っています。


みんな集中して
真剣に取り組んでいました!!






でも、
1マスが4分割された枠になぞり書きをするのは、外国の子どもには難しいようでした。
説明がうまく伝わらなくて、4分割された小さい枠に「あ」を書いてしまう子も。

書き順は空書き(手の筆で空気に文字を書くアレ)で何回も確認して、
バランスやトメハネを補足説明して、
手本をよく見て同じように書くことを念押ししたのですが。。。
わたしのポルトガル語力が低くてなかなか伝わらず、もどかしい思いでいっぱいです。



クラス全員に一括指導するのが難しいなら、個人指導で伝えていくしかありません。



机間指導で、
「うまい!!」と思った字に
「ノッサ」とか「オッチモ」とか言いつつ
ハナマルをつけていきます。

上手く書けない子には、
後ろから鉛筆を一緒に持って
書いていきます。







こちらでは、
採点するとき、マルではなく「レ点」や「C」に近い感じの記号を書く先生が多いです。
「レ点」は不正解の記号のように思ってしまうけれど、そうではないようです。
海野凪子さんの『日本人の知らない日本語』に、
〇が不正解で×が正解を表す国は意外と多いというような内容があったのを思い出します。

とにかく、
珍しいハナマルはブラジルの子どもたちに大人気です!!




そして、
全部終わった生徒には、
日本から持ってきた
似顔絵スタンプを押します。

(久しぶりに押してみて、
スタンプを発注したころは
もう少し痩せていたことが
発覚しました。)






授業は1回1回が本番だから、本当は試行錯誤なんて許されない。
でも、やってみると反省点がどんどん出てくる。
今できることは
その反省点と、そこから考えられる対策を、できるだけ記録していくことだと思います。
地道に、がんばるであります。

2 件のコメント:

  1. はじめまして。Piroと申します。
    外国の方にとって、日本語は本当に難しいようですね。
    ブラジルに来て初めて気づきました。
    『試行錯誤』・・・いいじゃないですか!
    楽しそうですね。

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  2. Piroさん、はじめまして。
    「楽しそう」というコメント、ありがとうございます!!
    授業や発表で一番心がけていることは「自分も相手も楽しいこと」なので、すごくうれしいです。

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