2010-12-03

ひらがなカルタ

ブラジルの子どもにとって、日本語の文字はとてつもなく難しいです。
ひらがな、カタカナ、漢字と、その数は膨大で、
大人になったわたし(しかも国語教師)でも知らない漢字は山ほどあります。


今、授業ではひらがなを少しずつ教えています。
わたしの授業では、能力試験を受けることが目的ではないので、
親しみをもって接することができればいいかなと思っています。

もちろん、日本語が「書ける」ことはすばらしいと思います。
でも、書けるようになるには何回も繰り返す必要があるし、決して楽ではありません。
「読める」ことをまずは目的にして、
その中から「書けるようになりたいな」と思ってくれる生徒が出ればいいなというのが
今のわたしの考えです。
そういう生徒は自分で努力します。


「書けるようになりたいな」と思ってもらえるようにするには、
授業で楽しくひらがなに触れる活動を取り入れなくてはいけません。

そこで始めてみたのが「カルタとり」です。
横浜での訓練時、語学授業で何度もやったカルタとり。
いい歳して真剣に札を探しちゃったなあ。
先日の総会の時、25期の方も授業でやると盛り上がると教えてくださったので
さっそくやってみようということで、習った文字を画用紙に書いた札を作りました。






机の上に、
習ったひらがなカードを広げて
問題を出します。

日本では百人一首を授業で
よく扱いますが、
ブラジルの子どもにとっては
こういう遊びは新鮮みたいです。





①黒板に1文字だけ書かれたひらがなを見て、同じ文字の札を探す
②1文字だけ発音したのを聞いて、そのひらがなの札を探す
③2、3文字の単語(日本語)を聞いて、それらの札を探す
  例→「つくえ」とわたしが言ったら、生徒は3枚探して取る
④ポルトガル語の単語を聞いて、それに該当する日本語を取る
  例→「azul」とわたしが言ったら、生徒は「あお」の2枚を探して取る

※生徒が混乱しないように、出題する単語は既に導入したものに限定します。


これを、一通りやった後、
生徒が「僕も問題を出したい」と言ってくれました。
問題を出す側になると、
机上にあと何の札が残っているか考えて出題しなくてはいけないので
学習の確認になります。

ブラジルの子どもたちは、気分がのってくると
「やりたい!!」という気持ちをオープンに示してくれるので
教える側としてはすごく嬉しいし、やりがいがあります。





みんなで取り合いになったら
「じゃんけん」です。
不思議なことに、
ブラジルでも
「じゃんけんぽん」と言って
グーチョキパーを出します。
でも、「最初はグー」の習慣は
ないです。
                                                             
                               
のってくると、毎回じゃんけんになるくらい真剣勝負です。
こんなふうに、生徒が自分から「やってみたい」と思うような教材や活動を
これから増やしていきたいです。
書く力を伸ばすためには、まだまだ工夫が必要ですが。。。
                                                             
日本語教育は奥が深くておもしろいと思います!!

3 件のコメント:

  1. ひらがなは私も教え始めています。
    ひらがなかるたはまだ作っていないから
    アンジェリカののを参考にさせてもらうね。

    ひらがなだけでもあるふぁべとより多いので
    子どもにとってはかなりの難関なんだよねぇ。

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  2. 教えてみて、日本語の難しさが再確認できるよね。

    でも、全部覚えたっていう達成感みたいなものを
    子どもたちが感じてくれたらいいなと思う!!
    がんばりましょう☆

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  3. やっぱり、アンジェリカ、すごいよ!!!
    来年の最初の授業で楽しいことをしようって考えてたけど。
    早速、使わせてもらいます。
    ありがとうです☆

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