2011-04-04

ポルトガル語の授業

今日は、5年生3クラスを対象に、ポルトガル語の授業を行いました。

わたしの専門が国語科だということで、
日本でやっていたのと同じような授業を見てみたいという声が上がったからです。
こんなポル語力で授業をしていいのかと不安でいっぱいでしたが、
いくつかの案を提出したのち、
学年担当の先生と一緒に相談して何をするか決めていきました。
読解の授業はさすがに無理だと思い、
言語に関する活動をいくつか提案しました。

その中から、今回は「いつどこゲーム」を行うことになりました。
「いつ」「どこで」「だれが」「どうした」などの文の要素を
別々の人が書いて、一つの文を作るというおなじみのゲームです。

1 動機と手だて
生徒たちは何か文章を書くときに「おもしろかった」とか「楽しかった」だけ書いて、
その根拠や説明を書かないことが多いです。
そういった現状を受けて、相手に分かるように詳しく書く練習をしたいと思いました。
今回は、「いつ」「どこで」「だれが」「どうした」という事実のみを述べる文章と、
「どう思ったか」という項目も加えた日記や感想文などのかたちと、
2パターンで行うことにしました。
今回のテーマは、
「土日に起こったできごとをみんなに伝えよう」です。
まず、「いつ」「どこ」などの要素がそろえばその状況を頭の中に想像できるということを
ゲームをとおして実感できるようにします。
その後に、実際に土日のできごとを書いてみる、という流れです。


2 授業の実際
手に包帯をぐるぐる巻いて登場し、
「どうしたの」と聞かれたら「転んだの」と答え、
「今日?」と聞かれたら「昨日」と答え、
「どこで」と聞かれたら「道で」と答え…。
こんなやりとりの末に、
何かのできごとを話すときには
場所とか時間とかを言わないと相手に分かりにくいよねということを確認しました。
そして、包帯をほどき「うそでしたー」と言って本題へ。。。


さて、日本ではとてもメジャーなこのゲームですが、
ブラジルでやろうとすると、いくつかの壁があります。

日本語は足し算の言語なので、
語順を入れ替えても文の意味はほとんど変わらないことが多いけれど
ポルトガル語はそうでないということ。
次に来る言葉によって前の言葉が変わるという厄介な法則があるということ。
そして、
主語に応じて動詞を活用させなければならないということ。などなど。

上に挙げたようなことから、
各パーツを組み合わせて文にするときに、考えて微調整をしなくてはなりません。
学習テーマとは違うけれど、けっこうよい言葉のトレーニングになったと思います。


そして、今回心がけたのは、なるべく現地の先生に参加してもらうということです。
補足や説明など、
わたしの言語能力では伝えきれない部分をたくさん手伝ってもらいました。
やっぱり先生も一緒に授業を楽しむということが、
生徒にとってプラスになるのだと感じました。



「土曜日の夜、
好きなサッカーチームのシャツを
ショッピングセンターで
買いました……」

「いつ」「どこで」などの
要素に気を付けながら
土日のできごとを一つ選んで
日記を書きます。







3 反省点
ポルトガル語でこのゲームを行ったらどうなるかという予測が不十分で、
ゲームの説明がうまくいかなかったと思います。
やはり、各言語それぞれに、その言語力を伸ばす活動やゲームがあると思うので、
これから調べていきたいです。

それから、授業の前までに
もっと現地の先生とコミュニケーションをとって、
詳しく手順を共有した方がいいなとも感じました。
特に、導入段階と最後のまとめに関しては。
授業を通してわたしが何を伝えたいのかを、先に先生にしっかり話しておくと
もっとよかったかなあと思います。



うーん、、、
反省点がたくさん残る授業で、今日はとても凹みました。
勉強不足&準備不足を感じました。
ポルトガル語の授業をさせていただく機会はまだ何度かあるので、
次回、頑張りたいです。

6 件のコメント:

  1. みれいで~す!
    覚えてますか~?笑
    先生もがんばってますね☆
    わたしも明日から3年生です(^^)
    一緒にがんばりましょ~!☆

    返信削除
  2. 美鈴さん、コメントありがとう。
    ちゃんと覚えてますよ~!!

    あぁ、あの小さかったみんなも
    もう3年生か。。。
    今年もきっと
    あっという間に過ぎちゃうから
    後悔しないようにがんばろうね☆

    返信削除
  3. ポルトガル語の事業ができるなんてすごい!
    かなり上達したみたいだね~☆
    それにしてもやっぱり文法の違いは大きいみたいね。
    自分で学ぶだけでも大変なのに、人に伝えるのなんて・・・
    尊敬します 汗

    私も職業柄、履歴書や面接なんかにもかかわるんだけど、あまりにも間違った日本語の人ばっかり・・・
    母国語くらいはきちんと理解して学んだほうがいいよね!
    がんばれミチコ先生(笑)

    返信削除
  4. rie
    若者の履歴書、見てみたいなぁ(笑)
    言葉をなくすのは文化を失うことに等しいよね。
    今では塾とかでも国語よりも英語や数学を勉強する子が多いけど、
    もっと国語を大事にしないと!って思う。

    返信削除
  5. うちの生徒も、お話をした後に感想を聞くと
    「Foi legal!」とは言うんだよね。
    だから私はいつも「Porque?」と聞き返します。
    Legal、 Chiqueは口から何の気なしに出ちゃうんだろうねぇ。
    授業の感想を書いてもらったり、質問したりを必ずして、
    どこが楽しかったのか、難しかったのか、
    なぜなのかを考えてと伝えています。
    感想はポルトガル語でいいからとも言っています。
    「考える」ってことが習慣になっていないような気がします。

    返信削除
  6. Fátima
    最近、わたしも「Legal!!」が口癖になってるよ…。
    特に深く考えずに言っちゃうんだよね。
    会話ならそれでもいいけど、
    書くときの言葉はもっと鍛えないとなぁって思う。
    ブラジルの学校は書く訓練が圧倒的に少ない気がするから、
    次のポル語授業でその辺をがんばろうかな。

    返信削除