2011-04-26

ブラジル流? わたし流?


先週、うれしいことがありました。

授業が終わったあと、生徒たちの机とイスを整頓するのがわたしの日課でしたが、
この日はほとんど動かさずに済んだのです!!

日本にいるみなさんの多くは、これを読んで「普通じゃん」と思うことでしょう。





日本では、
席を立つときにイスをしまったり机をちょっと整頓したりということは普通です。
ゴミをさっと拾ったり、さりげなく一か所に固めておいたりすることも珍しくありません。
でも、ブラジルでは
大人でさえ、立った後にイスをしまわないし
ゴミも、ゴミ箱に捨てないで床に落としたり机の上に残したままだったりということが多いです。

自分が使うために動かしたものを、使う前の状態に戻しておくという概念が基本的に無いです。







ある日の風景。

算数の授業を終え、
音楽室へ移動した後の教室です。

イスは出ているし
かばんやペンケースも
使ったそのままの状態です。







ブラジルの子どもたちは、これを「悪いこと」としてわざとやっているわけではありません。
わたしもこれが「悪いこと」だと思ってここに書いているわけではなく、
日本とブラジルの間の違いがとても大きいという一つの例として挙げているまでです。
もちろん、
イスを出しっぱなしにしているのが日本人だったら「行儀の悪い人!!」と思うでしょうが…。
とにかく、ブラジルの「普通」は日本の「普通」と大きく違います。



ですが、
今年度の日本語授業では
日本式の教室内ルールをいくつか徹底させようというのがわたしの目標の一つです。

それは、
言語にはその国の文化が表れるし、生徒にもそれを感じてほしいと願うからです。
何を美しいと感じ、何を敬い、何を優先させるのか。
特に、謙譲語や美化語などは、日本的感覚がないと理解に苦しむと思います。
その辺のことも授業を通して伝えていけたらいいなあと思い、
今年は去年よりも「わたし流」を出していきたいなと考えています。

☆授業中には水を飲んだりお菓子を食べたりしないこと
☆トイレは始業前に行っておくこと
☆ゴミは机上に固めておき、授業後にゴミ箱に捨てること
☆帰るときは、机とイスを整頓すること
  ※もちろん、緊急のときはこの限りではありません

などです。


去年は、ブラジルに来てから、ギャップの大きさに戸惑うばかりで
なかなか自分の思いを実現できずにいました。
「こうしたいなあ」という思いはあっても、
そのやり方を通すのがよいのかどうか、悩むことが多かったです。
一度「こうしましょう」と言ってみたものの、あまり継続できなかったこともたくさんあります。


今後、
少しずつ前進しているなという実感を信じ、「わたし流」を続けていきたいです。


2 件のコメント:

  1. 「躾」。
    日本の当たり前って時々すごいなぁと感心します。

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  2. ブラジルの「躾」を知りたくなるよね。

    日本の「当たり前」が
    世界では「当たり前」でないということは
    日本に帰ってからぜひ伝えたいことの一つだから
    ビビることもいっぱいあるけど
    いろいろ知っていかないとね。

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