ブラジルの学校をいくつか見学すると、
地域によっても差があるけれど、もっと他のところに問題があることが分かってきます。
兄弟の数が多すぎて、子ども全員を平等に学校に行かせられない家庭があったり、
公立学校教員の待遇が悪いことからボイコットなどが起き、
それによって学習の進度が遅れてしまったり。
子どもたちが学力を身に付けるために必要な、
安定した家庭環境・学校環境が整っていないなと感じることが多いです。
公立学校の先生たちは、こうした様々な問題を抱える中で、
少しでも子どもに学力がつくようにと、いろいろな工夫をしていました。
学力的に個別支援が必要な
生徒には、
別の部屋で読み書きや
計算の基礎を教えていました。
その子のレベルに合わせた
一対一での指導です。
教員数や教室数が確保できないと、なかなか実現できないことですが、
この個別指導の時間はとても大切なことだと思います。
充実した教具や
印刷機がない中で、
魅力的な教材づくりに
力を入れている先生もみえました。
この先生の授業研究用ノートを
見せていただいたのですが、
プリント類が
整理して貼ってあるのはもちろん、
活動の様子や生徒のことなど
毎日の様子が細々と記されていました。
そのプリントを使った
実際の授業では、
生徒たちが楽しそうに
学習していました。
ブラジルの私立学校を見ていると、
派手な行事や遠足、お金のかかる教材などを宣伝することで
生徒数を確保するのに必死になっている学校が多いように感じます。
でも、個別指導などで生徒に基礎学力を身に付けさせることや
教材研究をしっかりして授業に臨む教師の姿勢など、
目に見えず時間のかかる地味な部分こそ、本当に大切にされるべきことだと思います。
なんてね。
大きなことを言ってみたけれど、
ブラジルで生活していると、
どっちがいいのか、本気で分からなくなります。
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