2011-05-25

学校視察レポート⑧ その3

続いて日本語の授業の様子です。


スザノ日伯学園では、午前中はブラジル教育課程に基づく授業が行われ、
午後は日本語授業と選択制のクラブ活動の時間になっています。
サッカーやダンス、テニスに英語など、クラブ活動はとても充実しています。
日本語は5年生までは必修で、それ以上は希望制。
レベルや学習内容によってクラスが分かれています。
生徒たちは、自分のやりたいクラブ活動と日本語授業を組み合わせて、
それぞれ違う時間割で午後を過ごします。


日本語が必修ということで、
校内は掲示物や教材がとても充実していました。





これは
同期ボランティアの
スザーナが作った掲示物です。

ポルトガル語の吹き出し部分を開くと
日本語訳がひらがなとローマ字で
書かれています。

仕掛けのある掲示物は
生徒にとても人気のようです。







生徒の約半数は日系で、
子どもに日本語を学ばせたいと思っている保護者の方も多いそうです。
ですが、「必修」となるといろいろ難しい点が出てきます。

楽しく日本語に触れることのできる場を作るために、
スザーナをはじめ、日本語の先生方は様々な工夫をされているようでした。




日本で生まれた子や、
ブラジルで生まれてすぐ日本に行き、日本の学校に通っていた子もいるので、
読み書きがある程度できる生徒も何人かいます。
その生徒たちのクラスを見学させていただきました。




始業後10分くらいは
読書の時間。

先生が読書の指示を出すと、
生徒は本棚から
それぞれ本を持ってきて
黙々と読み始めました。










どんな本を読んでいるのかな。

のぞいてみると、
漢字もたくさん入っていて
字も小さい、難しい本です。

10分過ぎたところで、
名前入りの栞をはさんで
また本棚に戻します。







読書が終わると
今度は書き取りの小テスト。
先生が読んだ文を
ノートに書いていきます。

答え合わせは、
一人一問ずつ黒板に書き、
先生が解説をしながら
自己採点です。

なんだか日本の国語の授業みたい。






別の教室では、ひらがなの練習をする生徒が集まっていました。
とは言っても、進度はまちまちです。
まだ五十音を全て覚えていない子や、拗音でつまづいている子、
それぞれの生徒に合わせて問題を用意しなくてはなりません。






ある子は
テキストの問題を解き、
その間に
別の子は黒板を使って
復習問題に挑戦です。











ブラジルの子どもたちにとって
ひらがなはすごく難しい記号です。

テキストを一通りやっただけでは
覚えきれないのが現状。

スザーナは
その子の力量に合わせて
一人一人のノートに
手書きで問題を書いていました。
すごい!!
わたしもやってみようかな。










授業後、
職員室にあった
豊富な日本語教材を見せていただき、
今後の授業のアイディアを
たくさんもらいました。

ニーズが違うので
同じようにとはいきませんが、
生徒が楽しく学べるように
教材研究に力を入れたいと思います。








 

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