2011-07-27

神秘の宝庫 イースター島

冬休みを利用して、イースター島に行ってきました。

国語の教科書(光村図書・中2)に『モアイは語る』という題材があるのですが、
それを読むたびに
「いつか必ず行ってみたいな」と思っていました。
文章が生まれた場所に実際に行けるというのは、
これ以上ない教材研究だと思います。
それにしても、中学生はなんであんなにモアイが好きなんだろう…。



さて、
上にも書いたとおり、イースター島と言えばモアイですが、
森の消滅や人口増加によって島は絶滅寸前になり、モアイの時代は終わりました。
ここまでは国語の教科書に載っています。
しかしその後、新たな時代、「鳥人(ちょうじん)伝説」時代があったそうです。

でも、なぜ鳥?
海の中にぽつんと浮かぶイースター島は、まさに「絶海の孤島」。
外からやってくる鳥は、とても神聖な生き物として崇められたようです。
調べたら、グンカンドリという鳥でした。







左の写真の
一番奥に見える島に、
毎年9月~10月ごろ
グンカンドリが
卵を産みにやって来ます。 









各氏族の代表が
泳いで(!!)その島まで行って
卵を取って戻ってきます。

上の写真では分かりませんが、
イースター島の波は
そうとう激しいです。
それにサメも。
本当に命がけの儀式です。











この儀式は毎年行われ、
一番早く卵を持って帰って来た人が
その年の鳥人になります。
鳥人が属する氏族の長が、
一年間 王となって
イースター島を治めたらしいです。


鳥人になった人は、
眉毛もまつ毛も剃って、
写真のような鳥人スタイルに!!




そして、島の人たちから隔離されて、
特別に作られた小屋で生活したそうです。


今ではこの鳥人の儀式は行われていませんが、
教会の木彫りの像にはしっかりと鳥の姿がありました。



ところで、
このイースター島に昔やって来た民族の中に、「ラピタ人」という民族がいます。
定かではないですが、台湾にルーツがあるらしいです。
途中で日本(沖縄)も通りつつ、
小グループに分かれてポリネシアの島々を渡って、
イースター島にたどり着いたのだとか。
日本語の音韻体系は、このラピタ人の話す言葉に共通したものが多いという説もあり、
とっても興味深いです。

それから、
鳥人伝説は「風の谷のナウシカ」の「鳥の人」のモデルだそうです。
ちょっとそうかな~と思って調べたら、本当みたいで驚きました。
それに「ラピタ」って言葉も気になる!!

実際、
朽ち果てたモアイ像たちが緑の草むらに横たわっている風景を見ると、
何となく、あのロボットに重なるところがあるのです。


研究が進んでいるとは言え、
まだまだ謎に包まれた部分が多いイースター島。
実際にその景色を目の当たりにしてみて、
たくさんの伝説や物語が生まれる理由が分かった気がします。





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