2011-11-03

「心」を込めて「楽」しく書こう

木曜日は日本文化講座の日。

今日は書道をしました。


文字も芸術の一つで、心を込めて書くことが大事だという概念は、 
日本文化の大事な要素だと思います。

こっちに来てからというもの、
「読めればいい」でなく、
「読めなくてもとりあえず何か書いてあればいい」という感じの字によく遭遇します。

この授業は1時間しかないので、本格的な書道はできませんが、
じっくりと紙や墨に向き合って、
字を書くおもしろさを感じてもらえたらなと思って行いました。





日本の子どもが持っているこのカバンは何??
という問いかけでスタート。 
答えは「習字道具」ですが、
もちろんブラジルにはありません。

「絵の具」とか「おやつ」と答える子が多かったです。




中身を一つずつ出して見せていきましたが、
下敷きや硯、文鎮などを見ても、なかなか正解にたどり着きません。
最後に墨汁と筆を見せたところで、
何人かの子が「字を書く道具だ!!」と気づきました。




続いて半紙を触ってもらいました。

表と裏の違いや繊細さに、
とても驚いていました。

  



 

新聞紙をスタンバイして
いよいよ筆の持ち方の説明です。
字を書くとき、
鉛筆の持ち方や姿勢にこだわるのは
日本文化ならではなのかなと思います。




ブラジルでは、
イスの上でひざを立てて座ったり、左手を添えずに書いたりする子が多いです。



 
漢字の「一」を書いて、
筆の感覚を知ってもらいました。

太く書くことは意外と難しいので、
後ろから筆を持って
一緒に書いていきました。







半紙いっぱいに
何回も「一」を書きます。






そこから一気に飛びすぎですが、
まあ楽しく書ければいいかなと思って、
「楽」という字を書きました。

名前も一人一人に手本を書いて見せ、
作品の隅に小筆で書いてもらいました。




線の形よりも、
「楽」という字を目いっぱい表現するように
大きく 楽しく書くことを注意点として挙げました。











それぞれに
個性いっぱいの「楽」という字が完成しました。









さてさて、お次はちびっこクラス。
幼稚園児には、「楽」の字はちょっと難しいです。





そこで、
「心」という字を選びました。

形をとるのが難しいけれど、
ブラジル人が好きな言葉だし、
四画で書けるので
いいかなと思って。






書いているときとっても静かだったので、
「みんなは今日とても静かでお行儀がいいね。
書道はそうやって静かに墨の香りを感じながら書くんだよ。」
と褒めたら、
それを聞いた先生が
「だから日系人の子どもたちは宿題をするときもみんな静かなのね。」
と妙に納得していました。

確かに、日本語授業を見ていても、
日系人の子の方が、何か書くとき静かかもしれません。
不思議です。




今回の授業、
子どもたちは集中して取り組んでいたし、
日本語で自分の名前を書けたことが嬉しかったようです。

でも、子どもたち以上に先生の方が盛り上がってくれて、
この字を書いてとリクエストをたくさん受けました。

困ったのは、「Te amo.」を日本語で書いてというリクエストです。
ちょっと前のニュースで、
「世界一ロマンティックでない『I love you』が日本語に決定した」という記事を読みました。 
確かに「愛する」という動詞は、ちょっと仰々しくてあまり使わないかもなあ。
いろいろ考えたけど何て書いたらいいか分からなくて、
超直訳でとりあえず書きました。 


 

そしたら、
「これを持って
タトゥを入れに行こうかしら」
と驚きの発言(@_@;)

ちょっと待って!!
こんな言葉のタトゥ、
絶対おかしいって。





 


で、いろいろ説明して、
この文でタトゥを入れるのは考え直した方がいいと、何とか伝えることができました。
よかった~。



なんにしても、
今日の授業を通して、
日本の文字に対する関心はとても高いと再確認できたので、嬉しくなりました。




2 件のコメント:

  1. 習字大好きです!

    昨日、無事?文化祭が
    終わりました~☆
    楽しかった~!!!

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  2. 美鈴さん

    文化祭おつかれさま!!
    合唱コンクール見たかったなあ。
    どんな曲をどんなふうに歌ったのか、
    また帰国したらCDを聞きたいです。

    3年生の書き初めは
    行書でしかも5文字(かな?)。
    気合い入れて頑張ってね☆

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